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記事一覧


GLP‑1治療と生活習慣改善のポイント
GLP‑1受容体作動薬は、近年大きく注目されている糖尿病と肥満の治療薬です。当院でも多くの方に利用されており、インスリン治療から離脱できた方も増えています。血糖を整えながら体重を減らす効果が期待でき、これまでなかなか減量がうまくいかなかった方にとって、大きな助けになることがあります。 しかし、薬だけで体重を減らしたときには注意点もあります。 筋肉もいっしょに減ってしまうことがあります GLP‑1受容体作動薬で体重が減るとき、脂肪だけでなく筋肉も減ってしまうことが分かっています。研究では、減った体重の25〜40%は筋肉などの除脂肪体重が占めているとされています。 筋肉が減ると基礎代謝が下がり、リバウンドしやすくなったり、体力が落ちて転びやすくなることもあります。 胃腸の症状で治療を続けられなくなることもあります 使い始めに、吐き気や下痢、便秘といった胃腸の不調が出ることがあります。症状が強いと、せっかく始めた治療を続けられなくなってしまうこともあります。 日本で使える主な薬(商品名) ビクトーザ®(リラグルチド
2025年10月17日


フリースタイルリブレ(FreeStyleリブレ)をご希望の方へ
痛みの少ない血糖測定で、日常の負担を軽く 当院では、持続血糖測定器「フリースタイルリブレ(FreeStyleリブレ)」による血糖モニタリングに対応しています。指先からの採血を何度も行う必要がなく、センサーを腕に装着するだけで、いつでも血糖の傾向が確認できる新しい検査方法です。 フリースタイルリブレとは? フリースタイルリブレは、上腕に貼りつけた小型センサーをスマートフォンや専用端末でスキャンすることで、血糖値の推移をリアルタイムに確認できる医療機器です。持続的に間質液中のグルコース濃度を測定しており、最大14日間のデータを記録できます。 「いつ、どのくらい血糖が上がったか・下がったか」がひと目でわかるため、食事や運動、薬の効果を“見える化”し、生活習慣の改善にもつながります。 血糖の“波”を読み取ることで、自分に合った食事や運動の工夫が見つかり、治療を続けやすくなります。 こんな方におすすめです 自己測定の指先穿刺がつらい方 日内の血糖変動を詳しく知りたい方 食事・運動・薬の影響を客観的に見たい方 低血糖や高血糖が気に
2025年10月17日
膵臓を守るためのインスリン ― 糖毒性の解除とは?
「インスリン注射=重症化してから始めるもの」と思われがちですが、膵臓(インスリンを作る場所)を守るために早めに導入するという考え方もあります。 それは、高血糖そのものが膵臓にダメージを与えてしまうからです。 インスリン分泌が残っているうちにこそ意味がある 糖尿病が進行すると、インスリンを作る膵臓のβ細胞の働きが徐々に弱まっていきます。 このとき、血糖が高いままだと膵臓にさらなる負担がかかり、インスリンを作る力がどんどん低下してしまうという悪循環に陥ります。 その流れを断ち切るために、あえて早い段階でインスリンを使って膵臓を休ませることが、将来的にインスリンから離れる可能性を高める選択になることもあります。 β細胞を「休ませる」ことが回復につながることも 一時的にインスリンを外から補うことで、β細胞が「休憩」できる時間を作れます。これにより、インスリンの分泌力が回復するケースも報告されています。 例えるなら、「炎天下で働いていた人に日陰と水を与えて回復を待つ」ようなものです。 一生続けるとは限りません ...
2025年10月17日
外来でのインスリン導入と日常生活での工夫
「インスリン治療=入院」というイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。しかし現在は、外来でのインスリン導入が一般的になっており、通院しながら日常生活を続けつつ治療を始めることができます。 外来導入のメリットとは? 入院のための時間や費用の負担が少ない 自宅の生活リズムを保ちながら治療できる 通常の生活環境の中で、実践的にインスリン注射を習得できる 特にお仕事や家事で忙しい方にとっては、無理なく治療をスタートできる選択肢として外来導入が適しています。 一人ひとりに合わせた丁寧な指導 インスリン療法を安全かつ確実に行うためには、ご本人の理解度や不安の有無に応じた説明が欠かせません。はじめての方でも安心して取り組めるよう、注射の方法・タイミング・注意点などを段階的にご説明します。 一度覚えたら終わりではなく、実際に使ってみてからの「つまずき」や「不安」にも対応することが大切です。 高齢の方でも導入できます 「年齢的に難しいのでは…」と心配されることもありますが、実際には80歳以上の方でも問題なくインスリン治
2025年10月17日
インスリン療法とは ― 正しい理解と誤解の解消
「インスリン」と聞くと、「注射は最後の手段」「一度始めたら一生続けないといけない」そんなイメージをお持ちの方も少なくないかもしれません。でも、実際のインスリン療法は、もっと柔軟で、前向きな治療選択肢のひとつです。 インスリン注射は“最後の手段”ではありません 以前は「インスリン=重症」と考えられていた時期もありましたが、現在では早い段階からのインスリン療法が有効とされるケースも増えています。 たとえば、血糖値が非常に高いとき、一時的にインスリンで膵臓(インスリンを出す細胞)を休ませることで、自分のインスリン分泌機能が回復することがあります。これは「糖毒性の解除」とも呼ばれ、将来的に薬を減らすための戦略的導入にもなり得ます。 「一生やめられない」は誤解です インスリンを一度始めたら一生打ち続けなければいけない。 これはすべての人に当てはまるわけではありません。 自分の膵臓がまだある程度インスリンを分泌できる場合は、一時的に使用した後、経口薬へ戻すことも可能です。継続が必要かどうかは、体の状態や血糖の安定度、合併症の有無などを
2025年10月17日
三大合併症細い血管が傷つくとどうなる?
糖尿病は、血糖値が高くなるだけの病気ではありません。本当の怖さは、高血糖が続くことで、体の中の細い血管が少しずつ傷ついていくことにあります。 とくに影響を受けやすいのが、目・腎臓・神経の細い血管です。これらは「三大合併症」と呼ばれ、生活の質を大きく損ねたり、命に関わる病気へとつながることもあるため、早期の予防と対策が大切です。 網膜症 ― 目の奥の出血から、気づかぬうちに失明へ 糖尿病網膜症は、目の奥にある網膜の細い血管が障害されることで、出血やむくみが起こり、視力が低下していく病気です。初期には自覚症状がなく、進行すると視界がぼやけたり、ゆがんで見えたり、最終的には失明に至ることもあります。日本では失明原因の第2位となっており、見え方に異常が出てからでは手遅れになることも少なくありません。 定期的な眼科受診が大切です 日本糖尿病学会は、網膜症が認められない場合でも年1回の眼底検査を推奨しています。ただし、HbA1cが高い方、糖尿病歴が長い方、すでに網膜症の兆候がある方は、3〜6か月ごとの眼科受診が必要になることもあります
2025年10月17日